
「オータケ(7434)ってどんな会社?」「投資対象としてどうなの?」 そんな疑問に、小学生でも読めるレベルの優しい言葉で、ていねいに答えます。 でも内容はしっかり投資家向けなので、初心者〜中級者でも安心して読めます。
オータケ(7434)ってどんな会社?
オータケはかんたんに言うと、工場やビルの中にある「水・空気・油の通り道」をつくるための部品を売る会社です。
- パイプ(管)
- バルブ(液体を止めたり流したりする部品)
- 継手(パイプとパイプをつなぐ部品)
こういった“見えないインフラ部品”を、工事会社や設備会社に届けています。 自分で作るメーカーではなく、いろいろなメーカーの商品をまとめて売る「専門商社」です。
なにに使われるの?(めちゃ大事)
オータケの商品は、社会のあちこちで使われています。
- 工場(自動車・食品・化学)
- 病院
- オフィスビル
- ホテル・ショッピングモール
- 学校や公共施設
建物の中にはたくさんのパイプがあり、そこへ必要な部品を届けることで、建物が安全に動きます。 つまりオータケは、言わば「社会の裏側で支えてくれている会社」なんです。
オータケの売上や利益は?
ざっくりいうと…
- 売上:年間 約300億円
- 営業利益率:2〜3%くらい
利益率は高くないけれど、「たくさん売って少しずつ儲ける」スタイル。 専門商社らしい、堅実で安定したビジネスモデルです。
【超重要】オータケは“現金リッチ”。ネットキャッシュ比率114%とは?
伝説の投資家である、清原達郎氏が提唱されているネットキャッシュ式で計算すると…
ネットキャッシュ = 流動資産 + 投資有価証券×70% − 負債
実際の数字(イメージ)で計算すると…
- 流動資産:約172億円
- 投資有価証券×70%: 約23億円
- 負債:約107億円
ネットキャッシュ= 約88億円
一方、会社の時価総額は約78億円。 つまり…
👉 「会社の株の値段より、手持ちのお金の方が多い」
これは超レアな状態で、守備力の高さでいえばトップクラスです。
ネットキャッシュ比率の計算
ネットキャッシュ比率 = ネットキャッシュ ÷ 時価総額 = 88億 ÷ 78億 ≒ 114%
投資家目線では超割安・超安全型の会社と言えます。
社長はどんな人?創業家なの?
社長は金戸俊哉(かなと としや)氏。 出身は銀行(東海銀行 → 三菱UFJ銀行)で、2018年にオータケに入り、2024年から社長になりました。
👉 創業家の大嶽(おおたけ)一族ではなく、完全なプロ経営者。
財務・計画・管理に強いタイプなので、「お金の使い方」「株主還元」「安定経営」には期待が持てる人物です。
誰が会社を持っているの?(大株主)
- オータケ持株会
- オータケ従業員持株会
- 西尾市(本社のある自治体)
- キッツ・ベン・ヨシタケ などの取引先メーカー
- 三菱UFJ銀行・名古屋銀行
創業者一族はほぼ持っておらず、 社内・取引先・自治体で“安定株主持ち合い”になっている安全設計です。
オータケ(7434)の強み
- 独立系の専門商社なので、いろいろなメーカー商品を扱える
- 在庫力・ネットワーク力で工事会社からの信頼が厚い
- お金に強く、守備力が超高い(ネットキャッシュ比率114%)
- 堅実な経営方針(累進配当・自己株買い)
- M&Aで地盤拡大(例:田中産業のグループ化)
オータケの弱み・リスク
- 利益率が低い(専門商社らしく薄利多売)
- 建設・設備投資が落ち込むと影響を受ける
- PBRが低く、市場評価がまだ上がっていない
- 意思決定は“安定志向”でスピード感に欠ける可能性
どんな投資家に向いている?
おすすめな人
- 堅実で安定した企業に投資したい
- ネットキャッシュの多い“守備力最強株”が好き
- PBR改善・リレーティング狙いをしたい
- 長期でじっくり持ちたい
向かない人
- 短期間で株価2倍を狙いたい人
- ハイテクやSaaSなど急成長株が好きな人
オータケ(7434)を一言でまとめると?
「地味だけど超安心。 お金に強くて、堅実に儲ける“現金リッチな専門商社」
派手さはないけれど、安定した企業をポートフォリオに入れたい人には、とても相性の良い銘柄です。